方便品の読誦の最後「十如是」はなぜ3回繰り返すの?
方便品の「所謂諸法。如是相。如是性……如是本末究竟等」と、3回繰り返して読んでいる部分を「十如是」と呼びます。
「如是」とは簡単に言うと「真実でありのまま」という意味で、一瞬一瞬変化して止まない生命の「ありのままの姿」、「働き」などを十種類に立て分けて説かれたものが「十如是」と言います。
・なぜ3回繰り返して読むんですか?
日蓮大聖人は、「三遍読に功徳まさる」(三遍読んでいくことに、功徳が増していく・御書412ページ)と仰せで、これについて池田先生は、「『我が身が尊い仏である』と宣言し、信心の功徳を増していくため」と述べられています。
さらに深い法理を背景として、様々な意義がありますが、すごく簡単に一例を言うと、今述べた「我が身が尊い仏である」ということを、「仏の現実を見つめる智恵」と「仏の慈悲の行動」と「仏の覚った法そのもの」といったように、3つの側面を称えるために3回繰り返して読んでいます。