祈り 勤行・唱題

池田大作先生の指針から ―― 勤行・唱題について

毎日の心のトレーニング

真剣に勤行・唱題を続けたら、どれほど素晴らしいか。全部、自分のためです。義務ではなく、自分の権利です。

御本尊は決して、拝んでほしいなどと言われていない。こちらから、拝ませてくださいというのが信心です。やった分だけ、自分が得をする。(中略)

ともかく窮屈に考える必要はない。仏法は人間を自由にするものであって、人間を縛るものではないのです。少しずつでも、毎日することが大事です。毎日、ご飯を食べてエネルギーとなる。勉強も毎日、積み重ねることによって力となる。「毎日の生活が即人生」となる。だから「毎日の生活即向上」でなければならない。その推進力が勤行です。(中略)

勤行という行に励むことは、毎日の「心のトレーニング」です。自分自身の生命を清浄にし、エンジンをかけ、軌道に乗せていくことです。心身ともに回転を促し、リズムを整えていくのです。(「青春対話」『池田大作全集64』収録)

まず御本尊の前に座ること

勤行をするのは“自分のため”である。

また自分の姿を見て、後輩もついてくる。子どもも見習う。(中略)

題目を百遍、二百遍でもよい。何かやることである。ともかく、まず御本尊の前に座ることだ。

大事なことは、朝晩、御本尊を拝そう、題目をあげようという「心」である。その「心」があれば福運は消えない。その心で「実践」すれば、福運はいや増していく。

だれが見ていなくとも、御本尊が全部、見ておられる。(『池田大作全集86』)

全宇宙の仏・菩薩・諸天を味方に

勤行・唱題は、小宇宙である自分自身を、大宇宙の根本のリズムに合致させゆく崇高な儀式である。

御本尊へ合掌し、勤行・唱題する。その声は、すべての仏・菩薩、諸天善神のもとに届いている。そして、目には見えないが、全宇宙の仏・菩薩、諸天善神が、その人を守り囲んでいく。その“真ん中”に自分がいることになる。(中略)

題目をあげるということが、どれほど、すごいことか。すべての仏・菩薩、諸天が味方になるのである。

だから人類を救う力がある。救う使命がある。(『池田大作全集90』)

心からお願いする

「親が子どもを捨てないように、子どもが母から離れないように」、そのように自分の心を御本尊の中に入れて、「実現させてください」と真心から祈ればいいのです。その祈りが、必ず、力を与えてくれる。

「祈り」という特別なものがあるのではない。「心から、お願いする」ということにほかならない。「心」が大事です。心から御本尊を慕い、信じ、御本尊を大好きになって祈っていくことです。(中略)

すべて自分のための信心です。唱題も「自分が満足する」ということが大事です。決して、何時間やらなければいけないとか、形式ではない。

目標を立てることは意味があるが、疲れている時とか眠い時とか、心もうつろに、惰性で口を動かしているだけ(笑い)――それよりも早く休んで、はつらつとした心身で行うほうが、価値的な場合がある。

居眠りしながら祈るのではなく、真剣さが大事です。「ああ、すっきりした」と自分が満足するのが第一義です。その一日一日の積み重ねが、自然のうちに、一番いい方向へと人生を開いていくのです。(「青春対話Ⅱ」『池田大作全集64』収録)